「ニホンミツバチは通常、花の蜜を集めに行く個体以外は巣箱の外に出てきません。しかし天敵のキイロスズメバチがやってくると数百匹が巣箱の外に出てきて、体を振って威嚇しつつキイロスズメバチを返り討ちにしようと“その時”を狙います。 じっと観察していると、キイロスズメバチはニホンミツバチの威嚇をものともせず、孤立していた個体をいとも簡単に連れ去ってしまいました。その後もひっきりなしにキイロスズメバチがやってきますが、ニホンミツバチもただやられているばかりではありません。 そして何度目かの襲撃の後、ついに“その時”がやってきました。襲撃してきたキイロスズメバチがあっという間にニホンミツバチに覆われ、姿が見えなくなってしまったのです。 スローで何が起こったのか見てみましょう。キイロスズメバチがニホンミツバチを捕まえたと思ったら、奥から数匹のニホンミツバチがやってきました。そして驚いたキイロスズメバチが逃げようとしたところ、数匹のニホンミツバチに足をつかまれてしまいます。飛べなくなったキイロスズメバチのところにあちこちからニホンミツバチが集まってきて、あっという間に全身を覆われてしまったのでした。1匹目がつかみかかってから、この状態になるまでわずか3秒の出来事だったそうです。 蜂が球のような状態になったこの状態は「蜂球(ほうきゅう)」と呼ばれ、蜂球に包まれたキイロスズメバチは10分たつと約4割が死に、残りは瀕死状態になるのだそうです。 蜂球の温度は5分後には46度となり、その温度は10分ほど維持されます。さらに大気中の約100倍という高い二酸化炭素濃度に加え、90%以上という高い湿度も加わり、蜂球に包まれたスズメバチは死んでしまうのだそうです。ニホンミツバチが温度を利用して作る対スズメバチ用のこの蜂球は、「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」と呼ばれています。」
日本スズメバチの野生の智惠ですね。
世界最大最強のスズメバチは日本にいます。
それとしのぎを削ってきたのが日本ミツバチ。
西洋ミツバチは来襲するスズメバチに各個撃破でいどみ、ほぼ完全に殺されてしまいます。