金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

維摩経の教え

維摩経は、仏弟子で在俗でありながら仏道の奥義に達した「維摩吉」バールマキルティのお話。

彼はせ世間の長者ですが釈迦の直弟子の声聞衆も、コテンパンに言いまかされる豪のもの。

 

それが病を得た。

手ごわい論客の彼の病気見舞いに嫌がって誰も行きたがらない。

弥勒菩薩でさえ辞退する。

最終的に智慧第一の文殊菩薩がお釈迦様の代理で見舞いに使わされる。

 

見舞いに立った文殊は「何故にあなたは病になられているのですか?」と問う。

維摩は言います。「衆生が病んでいるからです。」

 

「世の中の人たちが病んでいるから私も病んでいるので、これは私の病気じゃない。」

これは可かなり傲慢にも聞こえるがそうではないですね。

重大な学びが隠れています。

 

つまり自分がいる宇宙は自分でもある。

環境は自分であり、自分は環境に反映する。

法界一如の考えです。

これがわからないわかいうちは維摩吉は何て傲慢で不合理な理屈を言う人なんだろうと思っていました(笑)