金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

終いにはロバを担ぐ

人の噂が気になって・・・という相談。「噂になるようなことなにかしているのか?」といえばしていないけど・・・という。

何かと群れて人の噂をする奴もくだならないと思うけど、そんなもの、いちいち気にしているのはもっとくだらない。

自分に恥じねばそれでよし。

どんなに気を使っても所詮すべての人が味方じゃない。

悪意なく生きても敵もできれば味方もできるのが娑婆というものだ。

ここは心しておくべきだ

言われもない悪意を持つ敵にまで好かれようなどと思うな。

敵は敵でいい。

それはしかたないとそう見定めよ。

 

メキシコにこんな寓話があるという。



親子でロバを売ろうと市部へ行く途中。

向こうから来た人たちがコソコソとすれ違いざまに「あれ、ごらんよ。バカじゃないの、ロバがいるならのりゃああいいのにね、よほど頭が悪いね。」というのを聞いて、なるほどと思い、子供を乗せて歩いた。

するとまた向こうから何人かが来て「あれを見ろよ。オヤジを歩かせて息子がロバに乗っているぜ。なんて親不孝な子供だ!」

そんなもんかと思い、それで今度は親が乗った。

すると、今度はまた人がすれ違い「親のくせに自分はのうのうとロバに乗り子供を歩かせている。酷いね!」といわれた。

二人はしまいには二人してロバを担いだそうだ。