金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

先祖供養はお掃除

 

いろいろな生きもの見まわしてみると、人間位、親子問題引きずって面倒な生きものはいません。それがいわゆる先祖の因縁であるともいえる。

親の中にはその親の影響は残ります。そうやってずっと先祖は我々の中に生きてますからね。

 

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動物はどうか?

たとえば狐はあるていど子狐が育つと皆追い払ってしまう。

 

ある日突然、親狐は餌もくれず、それどころか子狐に食いつく。追いかけてなわばりの外に追い出す。

それが狐の成人式。

子狐は何が何だかわからないまま一人で生きていく道をスタートさせる。

親子関係はそれでおしまい。

さっぱりしてていいですか?

でも、まあ。人間の場合はそれが縦糸の文化にもなっている。先祖代々というやつ。

 

横に広がる社会は群れる動物なら人間ほどでなくてもある。

だから人間の特徴は横よりは本当は縦にあるのだと思う。

その文化も次世代に継承していこうとする。そんなの人間だけ。

巣穴だって縄張りだって動物は一代ものです。

 

どっちにしても先祖や親と縁が切れない。勿論沢山いいこともあるけど、いろいろな余計なものも引きずっていく。

だから先祖供養がいるんでしょう。クリーニングの宗教文化です。

その意味では日本では結構先祖に関してはさっぱりクリーニングしてますね。

 

悪口じゃないけど隣国の儒教の国は引きずるね。

時代劇でも「王妃様は賤しい身分のお方です。お子を世継ぎにはできません。」なんてセリフ訊く。

日本の江戸時代は魚屋の娘も将軍家の奥方になって嫁ぎ。お世継ぎを生んだ。

韓国ではいまだに名字で身分がわかってしまって結婚ができないこともあるらしい。

これは先祖が韓国から来た家の人からききました。

日本の身分制度は実はいい加減。江戸時代以前実力次第でのし上がれた。

秀吉がいい例です。明智光秀みたいな名家の人でも失敗すればのちの世まで悪く言う。

 

さて、自分の中に流れてる先祖由来のいろんなものを奇麗にしていく独自の作業。

ある意味それが先祖供養。

親や先祖を供養することは実は自分をお掃除することでもあるんですね。

 

それが残る日本。外国ではとても優れた精神文化として評価されてますが当の日本人はというと…最近は葬儀も法事も墓参もけっこう無関心なようですな。