遠いエジプトの人、元国連事務総長ブトロス・ガリ氏が慕う日本の歴史がここにある。
彼は外務省の生死を踏切り、東郷神社に数え切れないほどお参りしたという。
彼は恐らくイスラム教徒だろうが、神参りというより東郷という「ひと」にあいにいくつもりだったのだろう。
強国ロシアを下した日本海軍の東郷元帥。
トルコでもエカテリーナ二世の時代にさんざんにやられた強国ロシアを打ち破った小さな国は好意的に語られる。
恨み骨髄のロシアは大戦末期に敗戦必至と見るや日本に攻め込みリベンジを果たした。
現代の日本人の感覚からみれば戦争自体はただただ忌まわしいことだ。
だが、その歴史は彼ら有色人種の心の灯になっている。
アメリカのような多民族国家の中だけでなく、世界各地にいまだに白人優位は跋扈しているようだ。
敗戦時、日本もアメリカの州になったほうが幸せだったといったバカがいたが、おめでたいにもほどがある。
そうなれば黒人差別と同じだ。ひどい差別を受けている黒人から見ても日本人は下位の存在に見えるだろう。ましてや、かっての敵国民族だから最下位の扱いを受けることは想像に難くない。
オーストラリアでも最近、つとに東洋人差別の風が強いと聞く。
アボリジニの人々つい40年ほど前までは普通の人権すらなかったのだ。
酷い話だ。
捕鯨をいさめ野生動物を大事にする平和で優しい国のイメージだが、それはほかに資源がないからだ。国家戦略としては野生動物は観光資源なのだ。
一方で自分たちが山野に放して増えすぎたウサギを伝染病で殺すべく、政府は大量の細菌をまいて膨大な数のウサギを殺戮した。
決して特に心優しい国なわけではない。
私はその意味に限定すれば白人社会に一矢報いた大東亜戦争は今でも多くの有色人種の心に残っていると思う。