金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

感情だけでする慈悲は本当の慈悲にならない。

 

ダメだというのに何度でも同じことを懇願してくる人が世のなかにはいるものだ。

ダイレクトに頼んでくる人もいるが遠回しに言う人もいる。

何も変わらない。

理があって決めたことはいくら説得されても何も変わらない。

それを変えるにはそれをひっくり返すだけの新たな理がないと変えることはできない。

説得で変わるのは感情の出した結果だけだ。

でも、それでは朝令暮改になる。

だから感情で結果は出さない。

 

毎度同じことと言ってるのにたびたび聞こえていないふりをして言ってくるので講員自体をやめて頂いた人もいる。

何度も言えば心変わりすると思っていたのかもしれないが「うるさい」としか思わない。

終いにはこの人には話が通じないのだなと思うほかない。

なぜそうなるのか。同じことをいうばかりで行為も態度も何一つ変わらないからだ。

鸚鵡のように繰り返し言うだけだ。

裏を返せば頼んでいるのでも何でもない。

それは実質「あなたは無理解だ!考えを改めよ」とこちらが変わるよう文句を言っているだけに過ぎない。

それでは他は何も変わっていないからこちらも考えも変えられないというほかない。

故に結論も変わらない。

 

なかには私を優しい人と勘違いして、何度も言えばしまいに情にほだされると思っている人がいる。(笑)

もちろん、仏教徒として慈悲は最も大事と思う。

だが慈悲の行いも理を以てしているつもりだ。

 

感情だけでする慈悲は本当の慈悲にならない。